大判例

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福島地方裁判所白河支部 事件番号不詳 判決

主文

被告人を罰金壱万円に処する。

右罰金を完納出来ないときは金弐百円を壱日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

訴訟費用は全部被告人の負担とする。

理由

被告人は、昭和二十六年三月二十四日午時六時半頃、福島県石川郡浅川町大字浅川字本町一番地水野覚方において、同町警察署勤務巡査安田喜佐夫に対し、ガリ版印刷物で標題を「全国の警察官幹部諸君に訴う」とし、その内容に「吉田内閣を売国政府と呼称し、諸君は国連協力や治安維持などという美名でカモフラージユして人民の敵売国奴の手先として忠勤している云々、諸君は外国帝国主義者や売国政府の命令をただちに拒否しなければならない。これらをたくみにサボツて民族独立のたたかいに積極的に参加することこそ諸国に課せられた当面の任務である」との趣旨で、地方公共団体である自治体警察の幹部及び個々の警察官の活動能率を低下させる怠業行為をそそのかす記載のあるもの一枚(証第一号と同様印刷物)

を手交し、以て地方公務員である同人に対し、地方公共団体の機関の活動能率を低下させる怠業行為をそそのかしたものである。

(証拠説明省略)

法律に照すに、被告人の判示所為は、地方公務員法第三十七条第一項後段、第六十一条第四号に該当するので、所定刑中罰金刑を選択し、その罰金額の範囲内で被告人を罰金壱万円に処し、刑法第十八条に則り、右罰金を完納できないときは、金弐百円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置し、訴訟費用は刑事訴訟法第百八十一条第一項により全部被告人に負担させることとする。

よつて主文の通り判決する。(昭和二七年六月五日福島地方裁判所白河支部)

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